2020年01月01日
Michael Rother - Flammende Herzen (1977) ミヒャエル・ローテル 「燃える心」
ミヒャエル・ローテル。[1975年前後にはマイケル・ローザーと英語読み。今はミヒャエル・ローターとごちゃ混ぜ読みがある。Wikipediaではこの読み方になっているが自分は全部ドイツ読みでいいと思う。] ご存知Neu! ノイ!の片割れ・静の男。これは彼の1stソロアルバム。邦題は「燃える心」。ドイツ語辞書をひいてもほぼ同じ翻訳となった。だが、サウンドは「醒めた心」といへよう。独特の静けさと揺らぎ、安らぎを感じさせる音。作曲家というよりはサウンド・クリエイターと言った方がしっくりくる。ドラムスはカンのヤキ・リーベツァイト。プロデューサーはコニー・プランク。
[side 1]
1. Flammende Herzen 燃える心 7:02
2. Zyklodromツァイクロドローム 9:36
[side 2]
1. Karussell 回転木馬 5:22
2. Feuerland 火の国 7:04
3. Zeni ツェニ 5:09
Michael Rother - Guitar, Electric Piano, Bass, Synthesizer, Organ, Electric Percussion, Producer
Jaki Liebezeit - Drums
Conny Plank - Producer, Engineering
Recorded June - September '76
2019年12月29日
ロヴェッショ・デッラ・メダーリャ – 汚染された世界
正直、このアルバムを知ったのはCD時代になってからである。以前から噂には聞いてゐたものの、過剰なイタリアっぽさが鼻に着くと嫌気がさす場合があるので、この作品もそうじゃないかと勘ぐったのだ。しかしそれは杞憂に終わった。もちろんイタリアの香りはぐんと来るのだが、それ以上にバロック音楽への憧憬とロマンチシズムへの傾倒は、あのニュー・トロルスに勝るとも劣らないし、狂い方はイル・バレット・ディ・ブロンゾやオザンナとも比肩しうるバンドであったからである。
[side A]
1 Absent For This Consumed World 消滅した世界 0:57
2 Ora Non Ricordo Più 忘却の彼方へ 1:44
3 Il Suono Del Silenzio 静寂なる響き 5:07
4 Mi Sono Svegliato E.. Ho Chiuso Gli Occhi 目覚め…そして再び夢の中 4:11
5 Lei Sei Tu: Lei 貴女への熱き想い 1:59
6 La Mia Musica 君に捧げる歌 3:57
[side B]
1 Johann ヨハン・セバスチャン・バッハ 1:20
2 Scotland Machine スコットランド・マシン 3:01
3 Cella 503 独房503号室 3:12
4 Contaminazione 1760 汚れた1760年 1:03
5 Alzo Un Muro Elettrico 電波障害 2:47
6 Sweet Suite 絢爛豪華な部屋 2:13
7 La Grande Fuga 終焉のフーガ 3:32
Stefano Urso - bass
Gino Campoli - drums
Daniela Boccadoro - guitars
Enzo Vita - guitars
Franco Di Sabbatino - keyboards
Pino Ballarini - vocals, percussion Written-By Vita, Enriquez, Sergepy (tracks: A2 to B1, B3, B4)
Bardotti (tracks: A2 to B1, B3, B4)
Concepted , Directed, Produced by Luis Enriquez Bacalov (コンチェルト・グロッソのオーケストラ・アレンジをした人)
Engineer - Rodolfo Bianchi
Technician - Franco Finetti
2019年12月25日
アフロディテス・チャイルド - イッツ・ファイブ・オクロック (1969)
アフロディテス・チャイルド といえば、「666 ( 666 - アフロディテス・チャイルドの不思議な世界 )」が名作と知られるが、ここはあえてその前の作品にしてみた。どうしてかというと、「666」はヴァンゲリスのプロジェクト的な要素が強いアルバムなのに対し、「イッツ・ファイヴ・オクロック」はいかにもという程ヨーロッパ・バンドの匂いがぷんぷん香る所がいい。サイケ調の曲やユーロ・ポップスの哀愁を帯びた旋律なんかもいい。こういう曲にはデミス・ルソス独特の揺らぎのあるヴォーカルが、沁みる。1曲目のタイトル曲なんかその代表だ。この曲を聴くだけで、このアルバムに価値はあると思わさせられる。
2019年12月20日
ケンプズ・ジグ
ケンプズ・ジグ。プログレ人としてははっとする人も居る筈。そう、グリフォン1st 1曲目の曲です。ヤン・アッカーマンのソロ「Profile」は1972年。グリフォンの1stは1973年と1年ずれてのリリース。ふと、グリフォンはアッカーマンのソロを聴いてアルバムに入れるする気になったのでは?と思ったりする。でも、世の中同時多発的にシンクロニシティすることって間々あるから、もちろん偶然なのかも知れない。クラシックの古典に詳しくないからよくわからないけれど、ヨーロッパではかなりポピュラーな曲かも知れない。・・とどうでもいいことをじたばた考えてゐる。
2009年04月06日
Plastic People of the Universe
The Plastic People of the Universe/Passion Play
プラスティック・ピープル・オブ・ザ・ユニヴァースは不屈の信念のバンドである。
なんて書くとどこかの全体主義広報がよく使う文章のようだが、こと、このバンドについては、本当にこう言い切ることが出来る。アルバムが発禁措置になったり、メンバーが投獄されたり、あらゆる迫害を受けつつ活動は現在まで続いているというチェコのバンドなのです。
チェコ在住の方によると、メンバーは今も時々地元のイベントなどへ行くとそこで演奏しているのを見かけるといいます。現在は民主化されているから弾圧はないのでしょうが、すごいことです。
して、このアルバムはというと、一言で言えば、
“混沌ここにあり”。
アヴァンギャルドでダークで明るくて素直で皮肉たっぷりで前衛チックでマーチング・バンドっぽくて、上手そうで下手そうでサイケデリックで、ノーマルでアブノーマルでハードでソフトで、って あ〜もうわからん!
そうそう『パッション・プレイ』といったらジェスロ・タルの方ですよね。わかります!でもタル好きの方はプラスティック・ピープルはあまり好きにならないんぢゃあないかなぁ。
[Personnel]
Vratislav Brabenec : alto & soprano saxophone ,general concept of libretto
and performance
Milan Hlavsa : bass guitar, vocals
Josef Janicek : keyboard , vocals
Pavel Zajcek : vocals , author of the "Dark Night" section
Jaroslav Unger : vocals, tambourine, hammer
Jan Schneider : vocals,tympanum , bells
Jiri Kabes : 5-string viola , vocals
Ladislav Lestina :electric violin ,vocals
Ivan Bierhanzl : bass viol , vocals
Jan Brabec : percussion
続きを読む