2019年12月29日
ロヴェッショ・デッラ・メダーリャ – 汚染された世界
正直、このアルバムを知ったのはCD時代になってからである。以前から噂には聞いてゐたものの、過剰なイタリアっぽさが鼻に着くと嫌気がさす場合があるので、この作品もそうじゃないかと勘ぐったのだ。しかしそれは杞憂に終わった。もちろんイタリアの香りはぐんと来るのだが、それ以上にバロック音楽への憧憬とロマンチシズムへの傾倒は、あのニュー・トロルスに勝るとも劣らないし、狂い方はイル・バレット・ディ・ブロンゾやオザンナとも比肩しうるバンドであったからである。
[side A]
1 Absent For This Consumed World 消滅した世界 0:57
2 Ora Non Ricordo Più 忘却の彼方へ 1:44
3 Il Suono Del Silenzio 静寂なる響き 5:07
4 Mi Sono Svegliato E.. Ho Chiuso Gli Occhi 目覚め…そして再び夢の中 4:11
5 Lei Sei Tu: Lei 貴女への熱き想い 1:59
6 La Mia Musica 君に捧げる歌 3:57
[side B]
1 Johann ヨハン・セバスチャン・バッハ 1:20
2 Scotland Machine スコットランド・マシン 3:01
3 Cella 503 独房503号室 3:12
4 Contaminazione 1760 汚れた1760年 1:03
5 Alzo Un Muro Elettrico 電波障害 2:47
6 Sweet Suite 絢爛豪華な部屋 2:13
7 La Grande Fuga 終焉のフーガ 3:32
Stefano Urso - bass
Gino Campoli - drums
Daniela Boccadoro - guitars
Enzo Vita - guitars
Franco Di Sabbatino - keyboards
Pino Ballarini - vocals, percussion Written-By Vita, Enriquez, Sergepy (tracks: A2 to B1, B3, B4)
Bardotti (tracks: A2 to B1, B3, B4)
Concepted , Directed, Produced by Luis Enriquez Bacalov (コンチェルト・グロッソのオーケストラ・アレンジをした人)
Engineer - Rodolfo Bianchi
Technician - Franco Finetti
2019年12月27日
Affinity - Affinity (1970)
[side A]
1 I Am And So Are You
2 Night Flight
3 I Wonder If I'll Care As Much もう気にしない
4 Mr. Joy
[side B]
1 Three Sisters
2 Coconut Grove
3 All Along The Watchtower
[personnel]
Linda Hoyle - Vocals
Lynton Naiff - Organ, Piano, Electric Piano, Harpsichord, Vibraphone
Mike Jopp - Guitar
Mo Foster - Bass
Grant Serpell - Drums, Percussion
John Anthony - Producer
Frank Owen, Robin Cable - Engineer
2019年12月25日
アフロディテス・チャイルド - イッツ・ファイブ・オクロック (1969)
アフロディテス・チャイルド といえば、「666 ( 666 - アフロディテス・チャイルドの不思議な世界 )」が名作と知られるが、ここはあえてその前の作品にしてみた。どうしてかというと、「666」はヴァンゲリスのプロジェクト的な要素が強いアルバムなのに対し、「イッツ・ファイヴ・オクロック」はいかにもという程ヨーロッパ・バンドの匂いがぷんぷん香る所がいい。サイケ調の曲やユーロ・ポップスの哀愁を帯びた旋律なんかもいい。こういう曲にはデミス・ルソス独特の揺らぎのあるヴォーカルが、沁みる。1曲目のタイトル曲なんかその代表だ。この曲を聴くだけで、このアルバムに価値はあると思わさせられる。
2019年12月20日
今日の降雪
思えば、今までは駐車場の除雪は両隣がずぼらでほとんどやらないから、こちらの負担が多く、しかも雪置き場がやや離れていたから大変だった。その上階段の除雪もしなければならなかったので、正直しんどかった。だから今の棲み処に移ってよかったと本当に思う。
2019年12月20日
ケンプズ・ジグ
ケンプズ・ジグ。プログレ人としてははっとする人も居る筈。そう、グリフォン1st 1曲目の曲です。ヤン・アッカーマンのソロ「Profile」は1972年。グリフォンの1stは1973年と1年ずれてのリリース。ふと、グリフォンはアッカーマンのソロを聴いてアルバムに入れるする気になったのでは?と思ったりする。でも、世の中同時多発的にシンクロニシティすることって間々あるから、もちろん偶然なのかも知れない。クラシックの古典に詳しくないからよくわからないけれど、ヨーロッパではかなりポピュラーな曲かも知れない。・・とどうでもいいことをじたばた考えてゐる。
2019年12月18日
朴葵姫(パクキュヒ)
今回はクラシックギターの朴葵姫(パクキュヒ)。
今韓国は、特に日本との関係ががたがたしてるんだけど、それとは関係なく、器用で美しいメロディを奏でる韓国人クラシック・ギタリストの朴葵姫(パクキュヒ)さんを紹介したい。
彼女は特にトレモロ奏法(アルハンブラの思い出で有名なアレね。)のテクニックには定評があるギタリストです。
日本人アーティストとの交流も多く、今の所の最新作「Harmonia -ハルモニア」では押尾コータローさんと渡辺香津美さんがキュヒさんの為に書き下ろし新作を提供しています。
今は師走で、何かと多忙な時期ではありますが、こういう落ち着いたアルバムを聴いて平穏な自分自身を取り戻したいおのだ。
残念ながら、朴葵姫(パクキュヒ)さんのWikipediaが作成していないので、こちらをリンクしておきます。
朴葵姫(パクキュヒ)コンサートで感じたクラシックギター音楽の特徴
2019年12月15日
ルネッサンス シェエレラザード夜話
当時僕は高校生で、いろんなロックを聞きたいと思ってはいても、金がなかったのでそんなに沢山買えない。だったらラジオからエアチェックしようということだった。当時はFMエアチェックが人気で、FM雑誌(オーディオやアーティスト情報も含まれていた)が3誌以上発行されていたので、その人気ぶりは推して知るべし。また、この年の数年前位からオーディオの性能が爆発的に向上し、価格も低下してきたこと(コスパが上がった)から、性能の良いチューナーやカセットデッキが比較的入手しやすくなってきていた。幸い僕の父もオーディオに関して興味を持っていたので、まずは小遣いとバイト代でプレイヤーを買い、これをネタに親をだまくらかして、他のオーディオコンポを買って貰った。
この経緯やシステムについては後日語って行くとして、今回は表題の“ルネッサンス”。
当時はFMでフル・アルバムをオンエアしていた時代で、この「シェエラザード夜話」もまるまる1枚放送していたので、これをエアチェックし、何度も聞いて気に入って、玉光堂(すすきの店)で購入した。
この時、僕には家庭教師的な人がいて、この人が部屋によく入って来ていた。この日も突然入り込んで来たのだが、まさにこのB面「シェエラザード夜話」を聴いてゐた時で、彼はこんな音楽を聴いたことがなかったらしく、「こんな高尚なロックがあったのか!」と大変驚いていた。そんなことを思い出す。
「シェエレラザード」といえば、通常ならリムスキー・コルサコフだが、この曲は、曲想はリムスキー・コルサコフから得つつも、オーケストラアレンジも含めて全くのオリジナルなのだ。これはもう驚異としか言えない。A面の3曲も、アニー・ハズラムの歌声が華麗に舞う名曲ばかり。アレンジも素晴らしい。
2019年12月10日
カーヴド・エア- Air Cut
カーヴド・エアが来年2月に来日する。
あの可憐だったソーニャ・クリスティーナは貫禄たっぷりに変貌したようだが、自分だってそうなので文句は言えない。というより、よくぞまだやってくれていると感謝したい位だ。
しかも内容は、神童といわれたエディ・ジョブソン在籍時の名作「エア・カット」再現ライヴ。マイク・ウェッジウッド(元Caravan)ゲスト参加と、あなどれない公演となろう。