in Rock Cafe #2

ばうまにあ

2010年03月13日 17:15

 その日は持参したカーヴド・エアの「エアー・カット」と、かのジェイミー・ミューア在籍時のものと謳われているクリムゾンのライヴ・ブートレッグCDを聞く大プログレ大会となってしまった。自分が入った時には男性客1人。女性客3人がいた。カーヴド・エアの方はそこそこポップでまだ聞きやすいが、クリムゾンのブートの方は曲が万人受けしない上に音質が非常に悪い。しかもこれを聞いている時に、さらに女性2人ずつ2組が入ってきた。マスターはもちろんCD をかけ替える積もりは毛頭ない。何だかこっちがはらはらしてしまう。そんな展開。
 それはともかく、どこからどうなったのか、魔術の話となってしまった。マスターによるとリッチー・ブラックモアはきちんと黒魔術をしている人だという。ディープ・パープルでは「BURN」がその思想を色濃く反映した曲なのだという。「他にやっている奴は、ブラック・サバスのギター。」「トニー・アイオミですか?」「そう。それからユーライア・ヒープの初期。かなり魔術の色が出てた。途中やばくなったのか、やめちゃったけど。」「そういえば、クリムゾンのロバート・フリップがアイランド後のアメリカ・ツァーで白魔術の女を発見して、同伴帰郷してますよね。あれからクリムゾンの音は劇的に変わった。」
 だけど、偽者も多いという。「ジミー・ペイジがやってるように見せてるでしょ。でも、あれは偽物。単なる演出でやってるだけ。本当にやってる奴は表に出さない。リッチーは何度かインタビューで語ろうとしたことがあったけど、こんなことここで言っても仕方がない。とかいって止めてしまう。インタビュアーがもっと突っ込んでくれたらもっと聞けるかもしれないのに、と思うけれど、いつも話の前に終ってしまう。」
 マスターは、リッチーの黒魔術色はレインボウになって露(あらわ)になったのだという。「銀嶺の覇者」から「バビロンの城門」までは間違いなく黒魔術思想を反映したアルバムなのだという。
 「あのロニー・ジェイムズ・ディオも黒魔術の仲間な筈だ。」ともいう。そういえばロニーはジプシー然とした出生不明の男である。確かに怪しい。これはちょっと調べて見る価値がありそうだ。正直あんなにポップな世界に黒魔術がからんでいるとは思ってもいなかった。今度歌詞内容を読み直してみよう。と思っていると、マスターは思いがけない話をし始めた。ナチスの話である。「地政学の当時の権威でハウスホーファーという男がいたんだけど。この男が黒魔術と繋がっていたようなんだよね。」ナチスの思想面での拠り所となったハウスホーファーという男。これも調べて見る価値はありそうだ。いや、調べて見ろ。とマスターの目が言っている。何だか孔子と子路のような感じになっちゃったなあ。ここまで出かかっているんだけど、出ない、というような状態にならなければ教えてくれないのだ多分この人は。へいへい、ぼちぼち調べてみまひょ。それにしても学ぶことが多いなあ。そのくせ確かな情報は少ないし。少しずつですが、このページで調査報告していければいいと思っています。(誰か助けて。)
 
 この日は少し暑かったのでアイスクリームなどを注文。ちょっと小意気なグラスの中にブルーベリー、ストロベリー、ヨーグルト、そしてバニラの味が詰まっている。人のことは余り言えないが、マスターの風貌からは想像できない可愛らしさ。しかし、ここにはマスターしかいない。ふむ。まあ、いいか。たまにコーヒー以外も乙なもの。

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